2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『後書き』

はじめまして、ひつじさんと申します。 「坂井凛子の平凡な日常」お楽しみいただけたでしょうか? 勘の鋭い方は、「急に紫色の文字になった。きっとこれは新たな人物の登場に違いない」と分かったかもしれません。 私は基本的に、図書委員の平常業務をサボり…

『坂井凛子の平凡な日常』 Ⅶ

「多分、この事件の犯人が分かりました」 「えっ!」 私が言うと、私の予想通り、みなさん驚いた……のですが。一人だけ、意味深な微笑みを湛えている人がいました。佐野さんです。この微笑み、どこかで同じものを見た気がするのですが……。 考えているうちに、…

『坂井凛子の平凡な日常』 Ⅵ

ふう、ようやく事件は収束を迎えたようです。ですがまだ若手いないことがありますね 「動機はなんだったんですか?」 「ふ、俺だって殺す気はなかったさ。そもそも、被害者の名前すら知らない。ただ、突然、俺がこの家の財産を狙ってることをバラされたくな…

『坂井凛子の平凡な日常』 Ⅴ

「あ、あれ? あれは、鏡たん?」 前島さんが言うとおり椿さんが丁度峠を登ってきています。後ろにいるのは、松岡さんでしょうか? 「え? どこどこ?」 外村さんはまだ見つけられていないようです。 「ほら、ここから丁度真下だよ」 前島さんが指差した先に…

『坂井凛子の平凡な日常』 Ⅳ

翌日、明るくなるのを待って、警察に連絡しようとしたのですが、昨日の大雨で土砂崩れが起こり、警察にはまだ連絡できませんでした。 「それは……、まずいことになったな」 皆さん、松岡さんの報告を受けてちょっと動揺しているようです。もっとも、私も警察…

『坂井凛子の平凡な日常』 Ⅲ

はてさて、食事は終わりましたがお次はどうするんでしょうか? 「じゃあ、これからは自由時間ってことで!」 芳野さんはこう宣言したものの、外村さんが 「幽霊の正体を探ろうよ?」 と言い、 「うわ〜、面白そう!」 と前島さんがのって、 「鏡たんも恐くな…

『坂井凛子の平凡な日常』 Ⅱ

ここからは電車と飛行機を乗り継いで、旭川空港を経由して名寄に行くわけですが、当然すごく時間が余るわけで……。 「じゃあ、何やる? トランプ? 花札? それともしりとりとか?」 そう言いながら、外村さんが鞄の中をゴソゴソし始めました。なんか一杯持っ…

『坂井凛子の平凡な日常』 Ⅰ

ある夏の日、北海道のとある別荘ではこんな会話が展開されていた。 「ねえねえ、卓球しない?」 「卓球……ですか?」 「そう、卓球。どうかな?」 「いや、その、私は……」 「よーし!特に異議もないみたいだし……やるわよ!」 恐らく普通の人が聞いてもさほど…

今後の予定

どうもNです。 期末試験が今日で終わり、今日から”部活やるぞ〜!”と意気込んでいたのですが、いろいろあって、今日は活動できませんでした。なので書くことないな〜、と思いつつ、まあ今後の予定でも書こうかなと思います。今後の予定としては以下の通りで…

『In Order』 後書き

後書き 何を言っても言い訳です どうもBMISです。 昨年の2倍以上もの量がある今作『In order』いかがだったでしょうか。 今作では、全作と違う書き方でやろうということで、ほとんど設定を決めずに、流れに任せて書いていこうというスタンスをとりました…

『In Order』 五章

第五章 終わりの終わりは やっぱり終わり Scene1 Side:N 事件解決から一月半が経ち、夏休みが終わった。 ようやく早峰さんの笑顔が見ることができるかな期待していた俺だが、結局見ることはできなかった。 何故なら早峰さんが引っ越してしまった…

『In Order』 四章

第四章 真相は人によって異なる 故に真実は一つとは限らない Scene1 Side:BMIS あの事件から一ヶ月半が過ぎ、夏休みもそろそろ終わろうかという時期にさしかかっていた。 結局あれ以来連続殺人は途絶え、小津井ちいが犯人と断定され事件は収束…

『In Order』 三章

第三章 「じっちゃんの名にかけて」だって? 自分の名前をかけられない弱虫の言葉かい?Scene1 Side:N 「ええとだな、つまりこういうことか。お前たちは早峰香が最近何者かに付けられていることを知り、今日護衛することにした。そして護衛してみ…

『In Order』 二章 後編

Scene3 Side:N BMISと一緒に部室を後にした俺は、とりあえず校門の前で、早峰さんを待つことにした。 「N、わかってると思うけど、早峰さんにしゃべりかけたらだめだよ。あと目配せも禁止」 はあ、いちいちうるさい奴だ。 「わかっとるがな…

『In Order』 二章 前編

第二章 人ハ簡単ニ壊レル 簡単ニ壊セル Scene1 Side:N 結局父さんに早峰さんの一件を伝えて見たが、事件とのの決定的な関連性を見いだせないとのことで護衛は付けてもらえなかった。 やっぱり探偵部の方で護衛をするしかないか……。まあ滅多にない…