図書館コード 六章

どうも、BMISです。


なんか、暗号の部分が、がたがたになってて読みにくいという意見がありますが、残念ながら直し方がわかりません。誰か分かる人がいたら、コメントの方に書いてくださると幸いです。


それでは続きにいきましょう!図書館コード、第六章どうぞ!



図書館コード


第六章 第二の真相、もしくは部長の陰謀


「さて、先ほど委員長は『警察を呼ばずにいたり、司書のことについて調べるように言ったのは時間稼ぎをするためですね?』と言いましたが、これではおかしな点があるんですよ。」
「おかしな点とは?」
と委員長が聞いた。
「明らかにおかしいじゃないですか、普通『警察を呼びます』とか言っておきながら警察を呼ばない人なんていますか?これでは逆に『私が犯人です』と言っているようなものじゃないですか。」
「うっ、確かにその通りです・・・・・・。」
と委員長は納得した。
「では何故、このような矛盾した行動を部長はとったのでしょうか?答えは簡単です、部長は司書さんを殺していないからです。」
「???。」
委員長と羽衣田の頭に同時に?マークが浮かんだ。そして次に部長の方をみると悪戯がばれた子供のような顔をしていた。
「それでは、説明していきましょう。まず私が疑問に思ったのは司書さんが持っていた暗号の紙です。胸を一突きにされ死んでいたのに血痕が全くなく、真っ白でした。それに関係して、普通は一突きしたら、即死は免れないでしょう。それなのに司書さんはこんなにも長く複雑な暗号を考え、そして書いている。以上のことから司書さんはこのような目に合うことを知っており、前から暗号を用意していたと言うことになります。」
とNが言った。
「なるほど、でもそれでは司書さんを殺していないという証明にはなっていないじゃないか?」
と羽衣田が言った。
「そこで、先ほど私が言った『真っ白な紙』について思い出してください。先ほども言ったように血痕一つついていない真っ白な用紙ですが、ここに矛盾があります。もし殺される前から手に持っていたのなら、血が付いたはずです。ではなぜ血が付いていないのか?理由は簡単です、殺された後から手に持ったからです。」
「んんっ?どういうことなんだN。さっき『即死は免れない』とか言ってなかったか?もしかして虫の息で手に持ったとか?」
と委員長が言った。
「虫の息で手に持とうとしたら、犯人にばれてしまいますよ。僕が言いたいことはそんなことではありません。」
 そして一拍おき、Nが衝撃的な事実を言った。
「司書さんは死んでいません。まだ生きています。もっと言うとそもそも殺されようともしていませんでした。」
「???。」
再び委員長と羽衣田の頭に?マークが浮かんだ。
「どうやら、まだ分かっていないようですね。それでは、そろそろ当事者に話をしてもらいましょう。部長、そろそろ演技をやめたらどうですか?」
とNが言った。すると部長は
「ばれちゃったか。Nの言う通りこれは全て僕が仕組んだ芝居なんだ。そして司書さんは僕の協力者。N、君には完敗だね。」
と言ってニヤッと笑った。
「なるほど、演技か。それなら部長の矛盾した行動に説明がつきますね。先に暗号を考えておくこともできますし、血のつかないように紙を持つこともできる。それに当然犯人、この場合部長ですが、に気付かれることもありませんね。でもどうして演技なんかしたんですか?」
と委員長が聞くと、
「その前にN、聞かせてくれ、どこで確信した?」
とNに聞いた。
「校長先生と職員室で出会ったときですよ。校長先生は私たちが職員室に無断立ち入りした理由を『外郎がもらえなかったから』としました。しかし、これではおかしいのです。校長と言う役職に就いているのですから早期にこの事件を知らなければいけないはずです。ましてや会議することを放送で流した後に知らないと言うことはないでしょう。しかしあくまで校長先生は『外郎がもらえなかったから』としました。会議内容が司書さんについてならば『司書さんが死んだから』と言ったはずです。つまり会議内容は司書さんについてではなかったことになります。おそらく元からあった会議のある日にこの演技をすると予定していたのでしょう。」
「完璧だね・・・・・・。ただ一つ付け足すことがあるとしたら、校長先生と生徒会長も協力者だよ。校長先生がうまく今日に会議を合わせてくれてね。あと前君には君達がもし解けなかったときのためにヒントを与える役目になっていたんだよ。まあ、今回は君達から前君に会いに行ったんだけどね。」
 なるほど、だから生徒会長はNDCなんてものを覚えていたのか。予習してたわけか・・・・・・。そんなことより校長何やってんですか!このことを聞くと部長は、
「校長先生なら喜んで協力してくれたよ。『僕ミステリー大好キデス』とか言ってた。」
と答えた。頭が痛い・・・・・・。日本の将来の教育形態が心配になってきたな・・・・・・。
「あの、そろそろ演技をした理由を教えていただけませんか?」
と委員長がイライラした声で言った。
「おっと、忘れてた。それじゃあそろそろ話そうか。」
そう前置きし、部長は語り始めた。
「演技の目的は、図書委員という仕事に就いておきながら全く図書館について知らない君たちにもっと知ってもらおうということだったんだよ。本当はもっと適当に助言し、いろいろと調べてもらいつつ最後にはNDCにたどり着くという形をとりたかったんだけど想定外の速さでここまでたどり着いてしまったんだよね。全く、会わせる顔がないねぇ。」
・・・・・・嘘だな。いつも「人生に必要なのはC調と遊び心」とか言っている部長がそんな深い考えを持っているとは思えない。委員長もそう思ったのか、
「立て前は分かりました、本音は?」
と鋭いつっこみを入れた。すると部長は
「ちょっとしたミステリー気分を味わいたい!」
と答えた。・・・・・・素直だな。ていうかそんな私的なことで巻き込むなよ・・・・・・。全く、溜息が出る。(今日、溜息ついたの何回目だろう?)


こうして俺たちのミステリー(もしくは悪戯のようなもの)が終わった。俺はこれで事件解決だと思っていたし、ほかの人もそうだったようだ。しかし一人だけそう思っていないやつがいた。窓に反射して映っているNは難しい顔をしており、そして時に決心したような顔になっていた・・・・・・。