図書館コード 三章、四章

どうもBMISです。


昨日は暗号を載せましたが、誰か解けた人はいるでしょうか?いたら間違いなく天才です。(いや、変人かな?)
まあ今日の章を読めばおそらく暗号の謎は解けると思います。それでは頑張ってください!


図書館コード



第三章 情報集め2nd、もしくはお役たち
生徒会長

「あれ〜、みんななにしにきたの〜。」
と生徒会長と思しき人物が非常に高い声で言った。
もうお分かりだと思うが委員長に連れられてやってきたのは生徒会室である。まさか、「大変な読書家」が生徒会長だとは思わなかったね。俺は生徒会などと言う面倒くさいことには興味がなく今はじめて生徒会長が誰だか知った。
ここで恒例の人物説明をしておこう。この生徒会長は俺たちと同学年の人で(名前は知らん)、少し太った体格と非常に高い声が特徴である。委員長曰く、「大変な努力家で非常に成績がよく生徒会長になれたのもそのような性格からでしょう。」という事だった。それにしても登場する人物がみんな賢いって言うのはどういうことなんだ?(そのときどこからか「著者の製作能力の低さが原因だ。」という声が聞こえたが俺には理解できなかったので無視することにした。)
「ええっと、僕たちはとある人に問題を出されたんだけど答えがわからなくて悩んでいるんです。そこで会長に助言をもらおうと思ったんですよ。」
「へえ〜、どんな問題なの。」
ということで、委員長は生徒会長に暗号を見せた。
「これ何〜。暗号?」
鋭いですね、生徒会長。
「そんな感じのものです。」
とNが適当にはぐらかした。それにしても委員長に生徒会長に名探偵か。すごい面子だな。こんなのめったに拝める機会じゃないので、一生忘れないようにしておかなければ。なんか羽衣田が入っていないような気がするが無視しておこう。まあ、物理学の名誉教授になったときにでも入れてやるか。
「それで、僕たちが聞きたいのは、そこに書いてある十一冊の本がどのような内容なのかということなんですよ。もしかしたらそれが鍵になるかもしれませんので。」
と委員長が言った。
「分かった〜。教えてあげる〜。でもこれ全部読んだのはだいぶ前だから、詳しい内容まで覚えてないよ〜。」
と前置きして語り始めた。というかこの十一冊の本を全て読むなんて(しかもだいぶ前に)どういう頭してるんだよ。まあ頭がおかしいという点では羽衣田、名探偵のNもおかしいが(やっぱり委員長だけが常識人だ)。
「まずは『図説関節技』だね〜。この本はいろんな関節技について図をつけながら詳しく解説している本だよ〜。『ソクラテスの死』はソクラテスがどのような生涯を送ってきたかとか、ソクラテスの哲学の考え方が書いてあるよ〜。そして『現代人の祈り』はアロイシャス・J・ミラー神父の進行禄だよ〜。『中国の歴史』はそのまんま中国の歴史で、『図説日本合戦武具事典』は日本で昔使われていた石弓や刀についての解説だよ〜。」
読者もそろそろこののんびり口調にだれてきたと思うので、ここからは生徒会長の話を俺から話そう。(生徒会長、「だよ〜」って何ですか・・・・・・。)『流体のエネルギーと流体機械』は流体力学の話で、『司馬遼太郎 全舞台』は司馬遼太郎の書いた舞台脚本、『ミトコンドリアはどこからきたか』はミトコンドリアに関して推論、研究した結果を書いた本である。『商業と商人』は日本の歴史を商業そして商人から見たもので、『諸君!の三十年』は雑誌『文藝春秋』に載った論文の文集である。そして最後の『社会科学の方法と人間学』は人間学の観点から社会科学を見ていくものなんだそうだ。まったく、疲れるな……。
「やっぱり内容はまばらか・・・・・・。会長、これらの本に共通するキーワードとかある?」
と委員長が聞いた。
「そんなの無いよ〜。」
と生徒会長が言った。ふう、また振り出しに戻ったかな。
と思いかけていたのだが、ここで生徒会長が、今後の俺たちに多大な影響を与える一言を放った。
「そういえばNDCは〜?」
そう生徒会長がつぶやいた。その瞬間、Nと委員長と俺にある案が浮かんだ。おそらくこのシーンでは某アニメのように背景に閃光が走ったことだろう。
「そうかNDCか。そのことを忘れていましたね。」
「本当に忘れてたよ。どうしてそんなことを忘れてたんだろう。」
とNと委員長が言った。だがひとり気が付いていない奴がいた。当然、羽衣田だ。
「YOU達、何の話をしているんだい?それにNDCってなんなんだ?」
まったく、こいつは政治の授業をちゃんと聞いていないのか。まあ、しかたなくNが説明し始めた。
「NDCとは日本十進分類法の略で、社団法人日本図書館協会が作成した三桁の数字によって分ける図書館資料の分類方法のことです。現在は第九版まで出ています。それによると次のように分けられます。まず0類の総記です。ああ、類と言うのは三桁目が等しいNDCのことで、これによって本の種類が大まかに分類されます。0類の分け方は以下の通りです。000 総記、002 知識・学問・学術、007 情報科学、007.35 情報産業、007.637 図形処理ソフトウェア、010 図書館・図書館学、011 図書館政策・図書館行財政、012 図書館建築・図書館整備、013 図書館管理、014 資料の収集・資料の整理・資料の保管、014.4 分類法・件名標目法・主題分析、014.45 一般分類法(日本十進分類法などはここに収める)、015 図書館奉仕・図書館活動、016 各種の図書館、017 学校図書館、018 専門図書館、019 読書・読書法、019.13 速読法、020 図書・書誌学、021 著作・編集、022 写本・刊本・造本、023 出版、024 図書の販売、025 一般書誌・全国書誌、026 稀書目録・善本目録、027 特種目録、028 選定図書目録・参考図書目録、029 蔵書目録・総合目録、030 百科事典、031 日本語、039 用語索引<一般>、040 一般論文集・一般講演集、041 日本語、049 雑著、050 逐次刊行物(・年鑑)、051 日本の雑誌、059 一般年鑑、060 (学会・)団体(・研究調査機関)、061 学術・研究機関、063 文化交流機関、065 親睦団体・その他の団体、069 博物館、070 ジャーナリズム・新聞、 071 日本、080 叢書・全集・選集、081 日本語、089その他の諸言語、090 貴重書・郷土資料・その他の特別コレクション。次の1類 哲学は、100 哲学、101 哲学理論、102 哲学史、103 参考図書(レファレンスブック)、104論文集・評論集・講演集、105 逐次刊行物、106 団体、107 研究法・指導法・哲学教育、108 叢集・全集・選集、110 哲学各論、111 形而上学存在論、112 自然哲学・宇宙論、113 人生観・世界観、114 人間学、115 認識論、116 論理学・弁証法弁証法的論理学)・方法論、117 価値哲学、118 文化哲学・技術哲学、120 東洋思想、121 日本思想、122 中国思想・中国哲学、123 経書、124 先秦思想・諸子、125 中世思想・近代思想、126 インド哲学バラモン教、129 その他のアジア・アラブ哲学、130 西洋哲学、131 古代哲学、132 中世哲学、133 近代哲学、134ドイツ・オーストリア哲学、135 フランス・オランダ哲学、136 スペイン・ポルトガル哲学、137 イタリア哲学、138 ロシア哲学、139 その他の哲学、140 心理学、141 普通心理学・心理各論、143 発達心理学、145異常心理学、146 臨床心理学・精神分析学・・・・・・」
この辺でめんどうくさくなってきたので、ここで終わらせてもらうことにする。(暗号解読には関係あるが、ここ読まなくても解読出来るし。)ということで最後のNの言葉だけ載せておこう。
「ようするに0から9までの番号でそれぞれ総記、哲学、歴史、社会科学、自然科学、技術・工学、産業、芸術・美術、言語、文学に分けたって事ですよ。」
ふう、まったく溜息が出るね。案の定羽衣田はこう言った。
「ははあ、やっぱり僕の言った通りだ。」
おまえが何言った?この発言にまた溜息・・・・・・。それよりも前言撤回しないといけないな。一番長い台詞はこれだったな。まあどっちにしろNが言っているのだから大して変わりないが。
「生徒会長さん、それぞれの本のNDCを覚えていますか?」
とNが生徒会長に言った。
「うん覚えてるよ〜。今から紙に書いてあげるからちょっと待っててね〜。」
と会長が答えて紙に書き始めた。

『 「図説関節技」                  788
ソクラテスの死」           131
「現代人の祈り」                  196
「中国の歴史」                   222
「図説日本合戦武具事典」           399
「流体のエネルギーと流体機械」        534
司馬遼太郎 全舞台」             912
ミトコンドリアはどこからきたか」      463
「商業と商人」                   670
「諸君!の30年」                 51
「社会科学の方法と人間学」          899   』

「ありがとうございました。それにしてもよくこんなものまで覚えてますね。」
「えへへ、どういたしまして〜。」
とNがお礼を述べた後、俺たちは生徒会室からでて行った。



「いったいなんでNDCを聞いたんだい?」
と羽衣田が言った。
「それはですね、まずこの暗号は当然犯人を示しているのですから、何らかの文字にならないといけません。ということで、これらの本が何らかの文字に変換されねばいけないのですが、今までどう変換したらいいのかわかりませんでした。」
とNが説明した。
「なるほど、その変換に使うのがNDCということなんだな。」
と羽衣田。
「まだやってないので断定ができませんが、それ以外に考えられないのでおそらくあっているのでしょう。」
「でもNDCからどうやって文字にするんだ?」
と羽衣田が聞いた。
「この種の暗号では掛け算をしたり割り算をしたりした答えをもとに置き換えるのが普通です。おそらくこの場合は割り算でしょう。」
とNが言った。
「何でそう言い切れるんだい?」
と羽衣田がまた聞いた。
「羽衣田、今日俺たちがやったことを思い出せ。そして不自然だったこともね。」
と委員長が答えた。
「・・・・・・。ああ、なるほど。そういうことか。」
どうやら羽衣田も納得したようだ。
「よし、それじゃあ計算しようか。羽衣田は将来物理学者なんだから計算は得意だよな。」
と委員長が聞くと、
「ははあ、当たり前じゃないか。僕はね、四則演算なら暗算でたちどころにぶっつりと答えを出してあげよう。ははは、ぶっつりと。」
と羽衣田が答えた。なるほど、物理だけにぶっつりとね・・・・・・。なんかこんなことがわかってしまう自分が恥ずかしい・・・・・・。
「では、2467掛ける7643は?」
とNが一応聞いてみた。
「18855281だよ。ほら、すごいだろう。これからは羽衣田様々と呼んでくれ。」
・・・・・・すまん、電卓も計算する紙もないので確かめようがない。ていうか暗算なんかできて楽しいのか?
ちなみに後で知ったことだが(というか確かめるほうも確かめるほうだが)、計算はあっていた・・・・・・、今ので羽衣田の2割の仕事が終わったよ、お疲れさん。
「まあ、遊んでないで速く暗号を解いてしまいましょう。」
と委員長が言った。別に遊んでいるつもりはないのだが。とは言え、俺も早く暗号を解きたかったので大人しく従うことにした。
そこには、ある人物が書かれていた・・・・・・。


第四章 読者への挑戦、もしくは推理小説
の定石

 
こんにちはBMISです。なんか存在感薄いので、僕が著者であることが忘れ去られていないか心配です。
本作では三つの真実を用意しています。随所にちりばめられたヒントをもとに頑張って推理してみてください。尚それぞれの真実のヒントをこの部に書いておきます。自力で解きたい人は見ないでそのまま第五部へ進んでください。
それでは続きをどうぞ!(編集長の手が加えられてないのが不気味だ・・・・・・)







ヒント
第一の真実:これは既に文章中におもいっきりヒントを書いています。強いてあげるなら、小数ではなく余りで出してください。
第二の真実:これは犯人の真の目的についてです。実は犯人は殺人ではなく○○がしたかった。
第三の真実:これはある登場人物とある登場人物の意外な関係についてです。







今日の格言(昨日の続き)
’愛がこもっているかどうか、かな’