今年を振り返って

N:どうも、Nです。
B:どうもBMISです。
N:今回は日記のタイトルの通り「我々二人で今年を振り返ろう」ということになったのですが、BMISさんにとって今年はどんな年でしたか?
B:いきなりストレートな質問ですね(笑)。う〜ん、どんな年って言われても「平凡な年」としか答えられないかな。
N:なんやそれ。そんなんやったらこの先話が続いていかへんやんけ。もっと後先考えて発言し〜や。
B:Nさ〜ん、なまってますよ。冷静にね、冷静に。
N:普段は読者相手やから丁寧語使ってるけど、今日はBMIS相手やからそんな必要ないやろ。
B:ボソボソ……(なるほど、猫をかぶってたわけか。そして化け皮がはがれた 。)
N:なんか言うたけ?
B:いえいえなにもありませんよ。「鬼の副委員長」とまで呼ばれたあなたにまさか陰口をたたこうなんて人はいないでしょう。
N:なんかそれ誉めてるんかどうか微妙な言葉やの〜。
B:話を戻しましょう。「平凡な年」ということですが、本当に平凡な年なんですよ。特に事件が起きるわけではなく、毎日をだらだら過ごしていたんですね。まあ、平和といえば平和なんですがね。
N:なんやそれ、つまらん人生やの〜。なんか面白いことはなかったんけ?
B:面白いことは、人間は忘れてしまうものなんですよ。ただその「面白い」という感覚だけが余韻として残る。逆に辛い出来事はいつまで経ってもその人の心に中に居座り続け、苦しめる。
N:なんやえらい哲学的な話しとるの〜。兄ちゃん、そんな難しい話はようわからんねん。
B:ボソボソ……(いつから「兄ちゃん」になったんだろう)。ところでNさんはどんな一年だったんですか?
N:俺け? 俺の場合は……
B:Nさんどうかしましたか?
N:うっさいねん、俺の話はどおでもいいから次の話にうつるぞ。
B:ボソボソ・・・・・・(結局Nも「平凡」だったんだ。)
N:聞こえとるっちゅうねん! 
B:何のことでしょう(愛想笑い)?それより次の話って何ですか?
N:そうやの〜、「今年の漢字」についてでも話そか。やっぱり、「今年」という年を知るためには一番手っ取り早いからの。
B:確か去年は「@」でしたよね。
N:せや。自殺が多発したり、臓器移植事件が起きたりといろいろとあったからの〜。
B:今思ったのですが「自殺が多発」って言いにくいですよね。早口言葉になりませんかね〜。
N:そんなん、今はどうでもええやろ! ふざけてるおまえに問題じゃ、今年の漢字はなんじゃい。
B:ええっと、確か「偽」ですね。
N:そうや。食品偽造問題とか、年金記録問題、そして某番組での捏造問題、etc…、といろいろあったからの。
B:「etc…」って、それ以外に浮かばなかったんですか?
N:じゃかましいわ! そうやって人の揚げ足取ってばかりいとると、世の中生きていけなくなるぞ。
B:えっ、どうしてですか?
N:そんなん自分で考えろや!
B:勢いで発言しただけで、本当は何の根拠もないってことですか?
N:根拠くらいあるわ! でもそれ教えたらおまえのためにならんやろ。
B:僕はわからない、あなたは知っている。だから教えて。
N:うるさいやっちゃの〜。おまえはソクラテスか。
B:そうですよ。
N:何肯定しとんねん! お前の詭弁なんかにつきあってられるか!
B:そんなことより、Nさん。この間ジュース奢ってくれるって言ってましたよね。早く奢ってくれませんか?
N:えっ? そんなんいつ言うたかいの。
B:またまたとぼけちゃって。文化祭パンフレットの編集後記に「続編希望があったらジュース奢ってやる」ってちゃんと書いてたじゃないですか。
N:……。あっ、UFO!
B:えっ、どこですか? ってNさんどこいくんですか!
N:ほな、バイバ○キ〜ン。


問一:Nはどこの方言で話しているか
問二:「猫」をかぶっていたのにどうして「化け皮」が剥がれるのか、双方の違いも含めて八十字以上で述べよ
問三:「鬼の副委員長」の対義語を示せ
問四:「鬼の副委員長」は誉め言葉なのかどうか理由を含めて四十字以内で述べよ
問五:Nはいつから「兄ちゃん」になったのか答えよ
問六:「@」にはいる漢字を一字以上で答えよ
問七:「自殺が多発」は早口言葉なのかどうか理由を含めて六十字以内で述べよ。また早口言葉でない場合は早口言葉の一例を挙げよ
問八:なぜNの答え方が「せや」から「そうや」に変わったのか、作者の意図をふまえて五十字以内で述べよ
問九:「某番組」とはどの番組か答えよ
問十:「etc…」の例を一つ挙げよ
問十一:「人の揚げ足取ってばかりいとると、世の中で生きていけなくなる」のは何故か、自由に論じなさい
問十二:ソクラテスが考え出し、今回の対談でBMISの用いている議論の方法はなんと呼ばれているか
問十三:どうしてBMISは「あっ、UFO」という言葉に引っ掛かったのか、「UFO」が何の略かも含めて論じなさい
問十四:「バイバ○キ〜ン。」の「○」にはいる一語を答えなさい。ただし「イ」は入れてはいけない






ふう。ここまで書いて僕はやっとため息をつくことができた。
そもそも僕が今日ブログを書いているのには理由がある。
それは、かの有名な副委員長(誰とまでは言わない)が僕に
「俺忙しいねん、お前代わりに書いて」
と言ってきたからだ。
無論、彼が忙しいはずはなく、単にネタ切れだったと言うことは誰にでも予想が可能なことだ。
だが僕は素直に
「いいですよ」
と答えた。やたら僕の答え方が不自然だったのか、首をかしげながらも、しかし彼はやっかいごとを人に押しつけられて満足そうな顔をしていた。
もちろんのことながら、僕が素直に受け入れたのには理由がある。
それは彼への復讐である。
彼は文化祭の時に「無理矢理」パンフレットの原稿を書かせた。そしてさんざん人をこき使ったあげく、編集後記には僕への批判ばっかり。ブログ本文にも書いたがまだジュースは奢ってもらっていない。
だから、ここで彼の評価を下げて副委員長をやめさそう、という根端だ。


と、そんなことを考えているのが悪かったのだろう。いつのまにか彼がパソコンをのぞいていた。
「お、ようやく文章が書けたんか。ちょっと読ませてな」
しまった、と思ったときには時すでに遅し。彼は文章を読み始めていた。
そして彼が文章を読み進めるうちにだんだんと顔がゆがんでいった。
そして読了……。


「なんやこれは!俺はこんなになまってへ…、なまってないと思うんですが」
一瞬なまったな……。
「だいたいなんやこれ、こんなん俺が悪者みたいやないけ」
ああ、完全になまってる。そして、おっしゃる通り。それが目的ですから。もちろん口に出しては言わない。
「それに『問』って。これはテストちゃうんやぞ。わかっとんのかい」
やれやれ。なんかややこしいことになりそうなのでとっとと逃げよう。
「あっ、UFO!」
「えっ、どこや? ってお前どこいくねん!」


こうして僕たちは今年最後の会合を終えた。
何だかんだ言って楽しい一年だったな。たぶん彼もそう思っているのだろう。ただ口にしないだけ。
こうして、僕たちの仲は続いていくのだった……。



それでは皆さん素敵なお年を!


FIN



(※これはフィクションです。実在する人物とは何ら関係がありま……すん)